傀儡音楽

かいらいおんがく

誰でもよかった

 「今は反省している」っていうコミュニティに所属している俺だ。

 テレビでニュース見ていると、逮捕された犯人のコメントって、「ついカッとなってやった。相手は誰でも良かった。今は反省している。被害者の家族の方に申し訳ない」という紋切り型で報道されること多いですよね。あれって本当にそう言ってるんですかね? ある程度反省している犯人の態度から、発表する警察の人が勝手に捏造してるんじゃないか、って思っちゃいますね。あんまりにも紋切り型だから。「被害者の家族の方に申し訳ない」のあたりが特にうさんくさい。

 しかもさ、

 「相手は誰でも良かった」ってコメントはどうなのかと。例えば被害者の方が殴られたとして、その理由が「誰でも良かった」では、納得できないだろうと。なんで俺なんだ、と。せめて「服装が恨んでいる人を思い出させて」とか、「セリフが当時を思わせて」とか、そういう理由だったら運が悪いなりに何か起爆剤があったんだな、って思えるけどさ。誰でも良かったってのはなぁ。警察もそういうの発表するの、逆効果じゃないかと思うんだけどね。返事は「大丈夫でしょうか」、ということになる。

 ま、世知辛い事件が多い世の中ですよ。数年前まで「世紀末だ、ひどい陰惨な事件が増えた」なんて言ってたけど、新世紀になったって現実的にも、ムードとしての「ヨモスエ感」も、相変わらず続いてるわけですよ。みんなどうしてそんなに殺伐としちゃうのか。アイドルのCDでも聴いてハッピーな気分になったら、きっとそんなトラブル起こさないと思うんだけど。

 例えば今の俺の超超オススメのアイドルCDがこちら、Berryz工房の『1st 超ベリーズ』ですよ。これが超名盤! もう何が良いって曲がいい。捨て曲ナシ! どの曲も練りこまれた詞と曲とアレンジで。時間とお金と思い入れをたっぷり注ぎ込んだ名作ですよ。松浦亜弥のファーストアルバム『first kiss』のレベルは行ってます。猛烈な名盤。アイドル歌謡曲に理解のあるあなたなら、絶対に買って損はない逸品です。

 ぶっちゃけた話、モーニングはかなり詳しい俺だけど、彼女達の名前全然わかんないのね。アイドルグループとして全く興味がない。夏焼ってのがすごく可愛らしくて、菅原ってのが物凄いモデル体形ってのはわかるんだけど、あとは誰だかさっぱり。どうでもいい。人気があるのかないのか、何一つ知らないわけです。

 そう、さっきあんなこと書いたばっかりだけど、俺としてはこのCDがBerryz工房ってアイドルの作品でなくてかまわないわけですよ。これがZONEだろうがFOLDER5だろうがBuzyだろうが、誰でもいい。だってこれらの楽曲の上に歌声乗せたら、どの女の子の声だろうが名盤決定ですもの。花*花だろうがキララとウララだろうがOK。曲がいいんだもん。

 もっと言っちゃえば、作詞作曲プロデュースがつんくじゃなくても良かった。さらに言えば、つんくじゃないほうが嬉しかった。新しい稀有な才能とこのCDによって出会うことができたのだとしたら、今後がめちゃめちゃ楽しみになれるじゃん。つんく名義のプロデュース作品だったら、このレベルであっても前例あるわけだし。

1st 超ベリーズ
1st 超ベリーズBerryz工房 ¥2,905(税込)

 俺の言ってることはBerryz工房の子たちに対して失礼だ。思いやりのない発言だ。「君らじゃなくてもかまわなかった、これは名盤だ」なんて言われるのはそりゃツライと思う。でも、アイドルってのは「偶像」だから、仕方がないかなぁとも思う。本人達そこまで考えてるか知らんけど。とにかくそういうレベルの作品ですよ。

 Berryz工房になんて全く興味がなくていいので聴いてみて欲しいですな、アイドル歌謡曲が好きならね。

 ……なんか同じこと繰り返し書いてるだけですね俺。すみません。今は反省しています。