傀儡音楽

かいらいおんがく

ハロプロがいろんな体形の女性に向けたファッション雑誌を作ればいいんだ

アイドルが太っているのは悪いことなのでしょうか?

衣装の都合もあるし、長期間かかる撮影のつながりのこと等も考えれば、短期間での極端な体形の変化は周囲の迷惑になるでしょう。極端に太ることは腰やひざの怪我につながるかもしれない。商売道具の一つである「自分の体形」というものに対しての管理不足ということもあるかもしれない。でもそれは「太ったらダメ、と言われているのに太ってしまったからダメ」なんですよね。体形がふっくらしていることは悪ではない。

そもそも日本の女性はやせ過ぎなんですよ! 健康を考えたらもっとふっくらしていた方がいい。応援する側の我々が、応援する対象の不健康を執拗に求めるのっておかしくないですか? そもそも、二十代後半くらいになれば体形なんて自然に落ち着くものなんですよ……。

それでなくてもインターネット上には、気兼ねなく叩ける相手を常に探している「粛清欲求の強い人」が跋扈してるじゃないですか。体形のふっくらしたアイドルを口汚く批判したり、場合によってはわざわざ会いに行って直接罵ったりする人も少なくない。それで傷ついたり、辞めてしまうアイドルも何人もいると思う。しかもやめた後も傷ついたままになってしまう女の子だっていると思う。アイドルというだけで、そんな悲しい事実が正当化されてしまうのは、俺は違うと思うんですね。

最近は太っていることを受け入れて、それこそ「リバウンドしちゃいました」って笑って発表するアイドルもいるわけですが、本当は傷ついたりしていると思う。リバウンドしてしまって後列に追いやられて、悩んで眠れない日を過ごしていると思う。それは彼女のミッションだから頑張るしかないし、ファンも応援するしかないのだけど、応援する人も「頑張って痩せてね」なんて無神経なこと言う必要まったくないし、無関係の奴らがデブだデブだと女の子を傷つけていいかと言えば微塵もそんなことないと思う。全然そんなことは許されないと思う。

そもそも「リバウンドしちゃいました」って発言だって運営側に指示されて泣く泣く発信してるのかもしれない。そもそも1月のドッキリ番組で、JOYが突然「太ってますよね」って言い出したのだって完全に台本だった。事務所の思惑に無理やり乗せられて、毎日胸を痛めているんだとしたら……。

 

正月のハロコンのシャッフル曲の時、揃いのステージ衣装じゃなくて、一人一人が違うカジュアルファッションみたいな衣装だったじゃないですか。あの感じでファッション雑誌を作ったら面白いと思ったんですね。そしてそのファッション雑誌には、サイズがSの子のページも、Lの子のページも、両方ちゃんと特集されてたらいいと思ったんです。ハロー!プロジェクトが、いろんな体形の女性に向けたファッション雑誌を作って、メンバーがモデルをやったらいいと思ったんです。

そのファッション雑誌はウェブマガジンで、公式ページと連動してる。メンバーがどのサイズの服を着る子なのかが書いてある。Sサイズの子のファッションもLサイズの子のファッションも3Lの子のファッションも可愛らしいし、どのページにも需要がある。体形にあっていて、メンバーひとりひとりが無理せずに輝いている。各サイズのページのモデルを予定通り続けることに、メンバーが胸を張るなら何も問題ないでしょう? 少なくとも「悪いこと」では絶対になくなる。ネットイナゴどもに文句なんて言わせないんです。

太らないことがアイドルとしての「現在の」必須ミッションの一つならば頑張ってほしい。でも受け手側の我々は並行して、「ふっくらしていること自体はまったく悪じゃない」という価値観をもっと育てていくべきなんじゃないかと思うんです。少なくとも、年端も行かない女の子たちがいわれなき中傷に傷つかなくてもいいように。

最近は体の大きい女性をメインターゲットにした雑誌が出てきたり、太めの女の子のアイドルグループがデビューしたりということが見受けられてます。それをあえてひどい言い方をするなら「蓼食う虫も好き好き」みたいな扱いではなくて、認められて当たり前ってなる未来を手に入れたい。「最近は価値観も多様化して」じゃなくてそもそも価値観は多様だったんです。需要はとっくに現れているわけですから、後は我々の良くない先入観を払拭するだけ、だと思ってます。

SサイズからLLサイズの女の子まで必ずいるアイドル・モーニング娘。。……悪くないと思うけどなぁ。