傀儡音楽

かいらいおんがく

アイドル楽曲大賞開催によせて

第1回アイドル楽曲大賞2012の開催発表の際、ノミネートリストの充実化を求める為にこんな記載がされましたね。
http://www.esrp2.jp/ima/2012/

11月5日付でこちらが作成した楽曲部門ノミネートリストを公開しましたが、「ここのデータが間違ってる!」「この曲が入ってないので入れてほしい!」など要望がありましたら、連絡いただければと思います。

すると早速スタッフ宛のツイートで、あの曲も入れて欲しいこの曲も入れて欲しいという、リクエストが多数集まってるわけです。「@ima_staff」でtwitter検索をするとわかります。

でもぶっちゃけ、そこで挙げられている曲が、第1回アイドル楽曲大賞2012において、上位にランキングすることっていうのはないんですね。ほぼ100%、ない。だってそういう実力特徴のある曲はなんだかんだ埋もれないし、主催者も必ず気づきますから。最初のリストから漏れることはありえないんです。「この曲も入れてください」とリクエストした本人しか投票しない可能性も高い。むしろ、リクエストした本人ですらさあ投票となった時、5曲に入れられず次点以下に落とすことすらあると思います。
決して楽曲の優劣という意味ではないのですが、後から追加された曲はトップテンに入りづらい特徴があるのではないかと個人的に予想しておりました。しかし、そうではないかもしれないと気づかされましたのでここで訂正いたします。繰り返しになりますが、後から追加された楽曲が楽曲として劣っているとか取るに足りないとか、そういった考え方は当初も現在も持っておりません。あくまでも自分の「楽曲大賞イベントで上位に来やすいのはこういう特徴の楽曲ではないか」という予想をもって書きました。
※「実力」を「特徴」に修正致しました。(2012.11.20)
※この段落について修正いたしました。(2012.11.21)

 
では意味がないのか、といえば全くそんなことはないと断言できます。
 
集合知によって最強に強まったこのノミネートリスト。このリストが、ウェブにアーカイブされていることに、とてもとても大きな意味がある、と思っています。日本中に散らばった2012年度の大量アイドル楽曲が、こうしてまとまることに代えがたい価値がある。誰もが見られる場所に非営利でアーカイブされることに相当なバリューがあるのは間違いのないことです。
結果的に1500曲を越えるノミネートリストになりました。このような曲数になったことは、このイベントに賛同する皆さんによる集合知の結集だし、1500曲を超えるリストのデータがインターネット上にアーカイブされることはとても大きな価値があるなあと考えています。ですが、このリストで2012年の楽曲がすべて網羅できているかといえばそうではないかもしれません。投票したい曲がない、と落胆してしまう人がいるかもしれません。自分もリストが最強に強まるように協力はいたしましたが、なにぶん全貌が見えない為、現在が八合目なのか六合目なのか、見当もつかないです。しかし1500曲という数は簡単には聞ききれない数ですので、やっぱりすごいと思ってしまいました。来年以降も同じイベントが開催されれば(されると思いますが)、自分も微力ながらノミネートリストの強化に協力を惜しまないつもりです。
※この段落について修正いたしました。(2012.11.21)

 
ちなみに、それでもノミネートリストから外れてしまう曲はあります。何もかもをリクエストどおりに無尽蔵に許可するわけにはいかないわけで、その線引きが必要です。ある意味嫌われ役とも言えるその線引きを、主催者は強靭な意志の強さをもってやり抜いていると思います。ノミネートリストに対する不満の解決はそのノミネートリストの強化を手伝うこと以外にない、とも思います。
ノミネートリストの選定は、主催者による一定の線引きによって行なっていると思います。実際のところアイドルっぽければ何もかもノミネートされるかと言えばそうではありません。さらに「アイドルなのか声優なのか、どちらとも言いづらい」というようなユニットがノミネートされておらず、意外に思ったりがっかりされたりする方もいらっしゃるかもしれません。そういった状況も引き受けた上で線引きをしていると思います。俺自分はそれに対してどうこう言える立場ではないですけれども、主催者の意思に従って、ノミネートリストの強化を手伝うことがノミネートリストに対する不満の解決であると信じて来年以降も協力していきたいと思っています。
※この段落について修正いたしました(2012.11.21)。

 
 
投票後のランキング自体は、もしかしたら上位にメジャーアイドルの並ぶ、俺のようなしたり顔のニワカ君でも想像できたぜって言えちゃうような、びっくりポイントの少ない順位になるかもしれない。こんだけたくさんアイドルユニットあるんだねって驚かれても、やっぱりベストテンに入るのはテレビに出てたコかー、って結果になるかもしれない。順位としては面白くないかもしれない。

それでも、価値がある。順位が決まった後にさらに価値がある。自分の推しているアイドル以外に興味がわいた時は、この第1回アイドル楽曲大賞の投票コメントを読めばいい。愛情あるコメントを読めば、「自分は今まで知らなかったけれども、このアイドルにはこんなファンがこの曲にこんなに愛情を注いでる、ならばその曲を突破口に聴いてみよう」っていう『碑』になるはずです。自分の投票した曲づたいにたどり着いた見知らぬアイドルファンの別の選曲から自分の趣味が広がる可能性も見過ごせません。

アイドルの成功って何かと考えた時──現在のAKB48のようになることという到達点以外にも、成功っていろいろあると思うんです。その中のひとつが「この年、こんな曲で誰かのハートに傷跡を残した」ってこと。そしてそれをとてもとても公平に、一覧にしてやれるのがこのアイドル楽曲大賞なんだな、と思います。

だからこのイベントは素晴らしい。こういうイベントがいい感じで成立させられて盛り上がれる日本って、本当にいい国だなと思います。アイドル文化って、こういう遊びもちゃんと許容してくれる懐の深さがあって、本当にいいもんだなって思います。


あらためまして、結果発表イベントでコメンテーターやらせてもらう実験40号(@dk4)です。他の登壇者(ピロスエさん、ガリバーさん、岡島紳士さん、モコモコさん)と比較したら本当に何もないただの在宅派オジサンですが、このイベントを愛する気持ちは誰にも負けないつもりです。よろしくお願いします。

(以下2012.11.21追記)
結果発表イベントでコメンテーターをやらせてもらいますし、スタッフとして参加させていただいている企画ですが、上記の文章はコメンテーター・スタッフの立場ではなく、完全に個人として発信した文章であることを申し上げます。
上記のエントリにて不愉快にさせてしまった方が多数いらっしゃるとお伺いいたしました。私に対する反感は当然、私が受けますけれども、あくまでも楽曲大賞イベント本体とは直接関係のない個人的な文章であることをどうかご認識ください。不愉快に思われた方もできることならば一度、楽曲大賞イベント自体の評価をフラットに戻していただきまして、私の文章と関係ない部分で判断をしていたただきたくお願い申し上げます。私の文章程度で楽曲大賞イベントの評価が下がるとも思っておりませんが、いずれにせよ個人の見解であることをどうか今一度ご理解ください。
 
このたびはまことに申し訳ございませんでした。