傀儡音楽

かいらいおんがく

ハロプロ楽曲大賞1997-2006結果発表イベントに行って来た。

もう先週の話ですが……レポートを書く暇がどうしても作れず……既に記憶があやふやで我ながら情けない。でも、約9時間という長丁場をダレることも飽きることも眠たくなることもなく楽しめたのは、ハロプロ楽曲の素晴らしさと、そして出演者の皆さんのおかげだと思ってます。
基本的には「楽曲大賞の結果を、100位から順に発表していく」というシンプルな構成なんですが、例年時間の問題で1フレーズ程度しか映像紹介されなかったところを、たっぷり1コーラスずつ紹介していく形になっておりまして、これが大変満足な展開でした。好きなジャンルの好きな音楽が映像とともに一晩中楽しめる。楽しくないわけないですよね。


順位は100位から発表されて、思った以上に早いうちに登場してしまう曲にいちいち驚いたりしてました。あの名曲「ポップコーンラブ!」が97位とか有り得ない。こういう曲に票が殺到するのがハロプロ楽曲大賞の醍醐味じゃないのか、なんて思いつつ……自分も投票してないわけですが。
矢口さんが始めてソロヴォーカルをとった「センチメンタル南向き」が18ポイントで77位だったわけですが、同ポイントで久住の「恋☆カナ」なんですよね。モーニングをタンポポを、歌を愛して愛してやまなかった矢口さんの大事な大事な隠れた名曲が、奇跡的美少女の最年少ソロデビュー曲(しかも大ヒット曲)と同位。いいとも悪いとも言えないですけど、やっぱり複雑な気持ちにはなりましたね。
安倍さんの「空 LIFE GOES ON」が61位で発表された時も、Wの「ロボキッス」が41位で発表された時も、「ああ、本人最高位はここか」と思っちゃいましたね。実際には101位以下の曲は発表されておらず、それ以上のランクを別の曲が獲得している可能性だってあるんだけど……やっぱりそう思いましたね。そういう非常さというか冷酷さは、ハロプロ楽曲大賞には備わっていると思いました。
44位の「理解して!>女の子」は大健闘ですよね。そして石川さんが本当に皆から愛されている証拠でもあります。小板橋さんは「不等号記号を使うところが狂っている」とおっしゃっていましたが、あれは「女の子のことを」という意味で、しかも間違って逆方向に使われてる……と認識しているのですが。
ZYXの「白いTOKYO」は16位、「良くZYX! FLY HIGH」は114位と、大変に明暗を分ける結果になりました。どちらの曲も人気で甲乙つけがたいと評価する人も多いのに(結果的にシロトーを選ぶ人もまた多いとは言え)、片方がランキング外とは思いませんでした。やっぱり「他にも選びたい曲がたくさんあるから、ZYXから選ぶなら2曲ともにというわけにはいかない」と誰もが思ったんでしょうね。
松浦さんは45位の「100回のKISS」が最高位。ヒャクキスが最も人気というのは頷けますが45位というのは意外でしたね。一般的にあややのイメージとして挙げられることの多い「LOVE涙色」「桃色片想い」が83位というのも意外。ファーストアルバムの曲がわりと上位なのは納得ですが、「dearest.」とかの最近の曲が結構人気が高いのも意外でしたね。小西康陽の「ね〜え」なんて1票しか入ってないし、俺が「世界が求めるあややのイメージとはこれだ!」って信じてやまない「Yeah! めっちゃホリディ」も149位ですからね。わからないものです。松浦のランキングは全体的に予想外のことが多かったな。


発表されるまで、「ランキング上位が最近のシングルで埋め尽くされていたらどうしよう」って不安だったんですね。やっぱり昔の楽曲を知っている人ばかりが参加しているとは限らないし、こういう企画ってやっぱり若い人のものですから。俺は「SEXY BOY」も「歩いてる」も嫌いじゃないけれど、10年の歴史を楽曲的に評価した時、最新曲ばかりってのはやっぱり寂しく感じると思ってたんです。でも結果的にそうならなかったのは嬉しかった。出演者の皆さんもそうおっしゃっていました。
そしてベスト10の発表。ベスト10の発表の前に10分間の休憩があって、その時に「何が残っているか」をぼんやり考えてたんですね。歴代グランプリ曲を思い出していくと「I & YOU & I & YOU & I」「スッペシャル ジェネレ〜ション」「青空がいつまでも続くような未来であれ!」がまだ出ていないからこれは確定。超大ヒット曲であるところの「LOVEマシーン」「恋のダンスサイト」「恋愛レボリューション21」「ザ☆ピ〜ス」も間違いないだろう。タンポポの名曲「恋をしちゃいました!」「たんぽぽ」がランキングされていないということは考えられない。俺はなぜかすっかり忘れていたんですけど隣の席の友人に「I WISHがまだ出てませんよ」と教えられ。だとすると残る数曲は何なんだろうかと考えていました。残る数曲がちっとも出てこない。それはまるで2004の時のグランプリが「白いTOKYO」だと確信した直後に2位として発表されてしまい、そのすぐ後に発表されるグランプリが何なのか全く検討もつかなくなってしまった瞬間に似ていました。一応、1位予想の本命はピ〜ス、対抗は恋レボ、穴で恋しちゃ……なんて考えてました。
だから7位として「Do it! Now」が発表された時は驚きました。こんな風に愛されているなんて知らなかった。それは後藤さんの最後の曲だから? モーニング娘。の過去を振り返るっぽいPVの曲だから? いろいろ考えてみましたが、「紺野さんが痩せて可愛らしい状態で出演していてセンター扱いだから」という理由が一番濃厚なのでは、と思っています。うーん……それじゃ楽曲大賞に素晴らしい楽曲だからと思いながら投票している人に失礼かな? ただ、俺の知っている中では、この曲がベスト10に入るほど愛されているなんて、全く青天の霹靂だったんですよ。割と長いことファンやってるつもりですが。いや……俺もこの曲別に嫌いじゃないけど。セールス的にも結構行ってる曲ですよね。
そのほかは、俺の予想ははずれつつもなるほどと思えるランキングでした。「I WISH」が1位というのは自分が選んでいないにもかかわらず物凄く嬉しい結果だし、恋レボやピ〜スやラブマのようなメガヒット曲が2位から4位に並んだのも素直に納得できるし、ハロプロ楽曲大賞初のグランプリ曲がそれに次ぐのも嬉しかったし、「去年のグランプリ曲が10年通年でも1位」って結果にならなかったのも良かったし、最終的には本体が6曲、タンポポが3曲、Berryzが1曲っていうバランスも誇れる結果だったと思います。本当に、とてもとても幸せな結果だったと思います。
ついでに言えば、数少ないミリオンヒット曲「恋のダンスサイト」がランキング外なのはおろか、1票も入ってなかったというのは驚きました(実際には「恋のダンスサイト (PANDARTSASANOOOHA Remix) 」は299位で1票入ってます)。聞けば「爆音娘」などでかけてもブーイングが上がるような不人気曲なのだとか。俺は特に嫌いでないだけに、あの頃PV映像を繰り返し観ていたクチなだけに、意外でしたね。でもハロプロ楽曲を聴き続けて好きな曲を投票しようと思う人にとっては、他の曲を押しのけてまで投票したいと思わせる曲ではないのだ、ということは間違いなさそうです。
楽曲のランキングはそんな大満足の結果でした。


PV部門は「女子かしまし物語」が1位。たしかに俺もこのPVは繰り返し観ました。「パニックトレインVer.」と合わせればそのブッチギリ人気がわかりますよね。とはいえ俺はあーるふぉーが優勝だと思ってたんだよなぁ。だってあんなに幸せな映像はないもの。萌えポイントは少ないけどね。ここでも「Do it! Now」が3位と大健闘。
アルバム部門は下馬評どおりというか、前々からの一般的評価通りだったんじゃないでしょうか。ベスト10にはタンポポ、松浦さん、藤本さん、Berryz℃-ute美勇伝のファーストが入り、それ以外の4枚を本体が埋めるという結果になりました。
推しメン部門は、やっぱり紺野さんが1位でしたよ。やっぱりすごいなぁ彼女は。DDが22位というのが可笑しかったですね。新垣さんが10年通じて6位なんて、こんな幸せな瞬間が来るなんてデビュー当時の彼女も想像してなかったのではないでしょうか。ちなみに……本体歴代在籍者の中で1票も入らなかったのは石黒さんとリンリンさん。℃-ute在籍者の中で1票も入らなかったのは有原さんでした……。今年以降、自分は推しメン部門に有原栞菜さんを投票して行きます!
VTRゲストとしてRhymester宇多丸さんとロマンポルシェ。掟ポルシェさんのコメント映像が流れたんですよね。1997-2006用のコメントと、過去イベントの映像が少しずつ。やっぱりお二人のコメントは面白いですね。でも二人とも、一昨年までと比べるとちょっと落ち着いた感じだったかな。コメントの内容は充分熱いんですが、態度としてはだいぶおとなしい印象でした。2005の時、掟さんが選んだ5曲をとくとくと熱く語る姿が映像にて発表されたのち、「この映像収録後に掟さんから連絡がありまして、やっぱり1位はBerryz工房の「ギャグ100回分愛してください」に変更、理由は『最高だから』とのこと」と発表されたのが可笑しかったなぁ。理由は「最高だから」(笑)。そういえば歴代の宇多丸さん掟さんのランキングってどなたかまとめてないですかね。メモっておけばよかったなぁ。
当日の目玉として、なんとつんくのコメントが紹介されたんです。詳しく説明していいのかどうかわからないけど、「つんくさんにとってロックとは」って質問に対していきなり「ロックとは……まあロックでもファンキーでもいいんやけど」とか答えてたのは笑いました。ロックとはと尋ねてるのに「ファンキーでもいいんやけど」はないですよね! でもその後に続いたコメントが、5期オーディションで最後に紺野を入れたときと全く同じ理屈だったわけです。そこがなんというか、この人すごいな、と素直に思いました。過去自分が影響を受けた音楽っていうのが、なんというか王道でそれも可笑しかったです。「自分の中ではあぁ!もZYXも終わってない、チャンスがあればまたやりたい」というコメントがあって驚いたんだけど、出演者の皆さんのトークで「数年前ならわからないけど、現時点でつんくにグループの結成や新作リリースに関して意見力があるとは思えないわけで、実現は難しいのではないか」とあり、妙に納得してしまいました。別ユニットのABC計画がうまくいってないのも、そういう部分で歯車が狂ってる、ってのがあるのかもしれませんね。
イベントの最後はグランプリ曲の「I WISH」のPVがもう一度フルコーラスで流れて、スタッフロールが流れて終了。関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。年末の「第6回ハロプロ楽曲大賞2007」の結果発表はネットラジオではなく同じロフトプラス1のイベントにて披露されることになり……俺も身が引き締まる思いです! 頑張ります!


最後に、自分の投票曲とそれらの曲の得票結果をすり合わせて終わります。

楽曲部門

曲名 俺の順位 結果順位
FIRST KISS/あぁ! 1位(2pts) 11位(67.5pts 33票)
Say Yeah! -もっとミラクルナイト-/モーニング娘。 1位(2pts) 12位(82pts 32票)
真夏の光線モーニング娘。 1位(2pts) 19位(56pts 25票)
通学列車/モーニング娘。 1位(2pts) 109位(11.5pts 7票)
初めて唇を重ねた夜/松浦亜弥 1位(2pts) 299位(2pts 1票)

PV部門

曲名 俺の順位 結果順位
ALL FOR ONE & ONE FOR ALL! /H.P.オールスターズ 1位(2pts) 6位(80.5pts 40票)
Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド〜/モーニング娘。 1位(2pts) 27位(25pts 11票)
青春時代1.2.3!/プッチモニ 1位(2pts) 84位(8pts 5票)

アルバム部門

曲名 俺の順位 結果順位
ファーストKISS/松浦亜弥 1位(2pts) 2位(298pts 142票)
1st 超ベリーズBerryz工房 1位(2pts) 8位(126pts 64票)
2nd W/W(ダブルユー) 1位(2pts) 17位(43.5pts 23票)

FIRST KISS」が11位ってのは意外だったし嬉しかったな。つんくも好きだと言ってるみたいだし、この曲が単純にメンバーの人気によるものではなく、楽曲の作品としての評価と思いたいです。「通学列車」も思い入れあるけどこのぐらいかな。「初めて唇を重ねた夜」に投票したのが世界で俺ひとりだとは思わなかったです。名曲なのにな。


そんな感じでした。いやあ楽しかった。本当にありがとう! 全てのハロプロ楽曲と、ハロプロ楽曲大賞に乾杯!! 今年の年末に第6回ハロプロ楽曲大賞2007でお会いしましょう!!