傀儡音楽

かいらいおんがく

モーニング娘。「女子かしまし物語」を観た。

 モーニング娘。の「女子かしまし物語」のシングルDVDを買ったのです。テレビでプロモーションビデオを途中まで観て、こりゃ最後まで観ないと話にならない、と思ったわけですね。んで観た。んで感想。

 とても楽しめましたよ! 俺のようなモーニングマニアは大喜び。メロディの良さがどうこう、とか言いたい俺なんですが、そういうの無関係。この繰り返し、全然ありでした。6分間なんてあっという間。やったじゃんつんく! と思いました。何度も観ちゃった。

 当初「自己紹介の歌」って聴いてたので「なんで辻んこが合コンなんだよ!」とか思ってたんです。「石川が可愛らしくて優等生でしかもそこに気がついてなかったら、俺らファンはどこを面白がればいいんだよ! 石川はコンプレックスとネガティヴのかたまりでしかも保田譲りの姉さん肌じゃねーか」とか脳内つっこみしてたんですが、こうして作品になってみたら全然大丈夫。実際メンバー本人を思わせるキーワードもたくさん出てくるものの、架空として捉えることができればエンターテイメントとして一段上にアップです。そう、面白がれればいい。
 元々俺は「LOVEマシーン」のビデオのガチャガチャした感じでモーニングファンになったわけで、こういう「どこ観りゃいいの!?」みたいな目まぐるしい展開は大好きなんですよ。

 最初石川→藤本と続くのは、この二人が現状人気のツートップであることの裏づけ。藤本のセリフが思った以上にプレステの恋愛ギャルゲームのセリフみたいで、むしろ盛り上がった。矢口が「くそ〜」ってくやしがるセリフが匂いを我慢する「くっさ!」にしか聞こえない。辻と加護が連続で出てくるのは、脱退直後この部分そっくり切り取っちゃうってこと? 小川の歌詞がベタ誉めなのは、何かのフォロー? 飯田様、相変わらず綺麗……。画面近いと矢口との身長差がハッキリ。吉澤ホントやせた。完全復活だなぁ。新垣ホントに可愛くなった。だが次に現れて笑いまくる亀井の天真爛漫な笑顔の前ではやっぱりかすむ。

 このDVD、本編の後に「パニックトレインversion」ってのが入ってる。本編は何種類もの映像をつなぎ合わせたものなんだけど、「パニック〜」は基本的に通しで演じたものを録画されてる。これがまた良いのよ。

 石川も藤本もキメが一瞬遅れるんだよね。それは見たところ単純に「間に合ってない」って感じ。それも愛嬌。加護が「やった! ハイ!」とセリフを言った直後カゴチャンデスのポーズをとるのはラストシングルだからだろうか? 小川の直前で実は映像がつぎはぎされる。小川への吉澤と辻のキスが熱烈過ぎ。飯田様、相変わらず綺麗……。亀井のはしゃぎ方が異常で、さらにその後の「私こんなに前に居て大丈夫ですか?」の脅えっぷりとの対比がまた面白い。ラスト「笑ろとけ笑ろとけ」のキメの動き、石川の眉毛・ポーズ・腰の動きが思った以上に吉本興業ですごいなと思った。

 あと……おまけのメイキング映像のラストで石川が「かしまし娘!」って叫ぶんで思わず曲名が「女子かしまし娘」だった気になっちゃったんですが、タイトルは「女子かしまし物語」です。かしまし娘は完全に別の芸人さんの名前です。マイケルジャクソンがビデオのラストで「バスターキートン!」って言ってるみたいなもんですよ。


 俺がね、このDVD観てて思ったのはね、「俺、知ってる! この人たち全員知ってる!」ってことだったのね。何言ってんだって感じだけど、実際そう思った。だから観てて安心だし楽しかった。一人一人がクローズアップされるから、彼女達がどこで何を演じようとしているかを興味深く観察できた。
 これがラジオで聴いてたらすごく不愉快だったかもない。この曲を映像なしで面白がるなんて考えられないもんね。この曲のCDが全く売れずDVDが思った以上に売れたとしたら、あ、俺やっぱ正しいんだって思っちゃいます。

 俺「こんなの音楽じゃない、CDだ」なんて暴言をよく言うんですが、これはまさにDVDですね。楽曲としての評価とか、そういうのとは全く別のところにある作品だと思います。

シングルV 「女子かしまし物語」 [DVD]
女子かしまし物語モーニング娘。¥1,575 (税込)